丸の内仲通りを歩いて楽しい空間へ

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丸の内仲通りはどう変わった?──モノクロなオフィス街から“歩いて楽しい空間”へ

皇居と東京駅の間、東京駅側の大名小路とお濠側の日比谷通りの間を南北に走る役1.2kmの並木道「丸の内仲通り」。今でこそ、テーブルや椅子が並び、季節の装いとイベントでにぎわう通りですが、少し前までの顔はまるで別物でした。ここでは、かつての企業エントランスや銀行窓口が並んでいた街から、歩行者中心の“街の居間”へと生まれ変わった物語をお伝えします。

昔の仲通り:15時を過ぎると“シャッター通り”に

2000年代初頭までの丸の内は、平日の昼間だけ人が行き交うビジネス一色の街。ビル1階には金融機関の窓口店舗が並び、午後3時になるとシャッターが閉まって通りの表情が一変していました。休日はさらに静まりかえっていたといいます。

変化の第1歩:地上レベルを“人のため”に整える

2002年の丸ビル竣工と歩調を合わせ、歩道の拡幅や段差解消、歩道と車道の素材統一など、歩きやすさを徹底追求する再整備が進みました。幅員21mの通りに、ケヤキを中心とした並木、ベンチ、プランターが配置され、街路そのものが居心地の良い場所へ。テナントも商業・飲食が増え、平日夜や休日の人出がじわりと増えていきます。

取り組み①:アーバンテラスで“道路=居場所”に

2014年、仲通りは国家戦略特区の道路占用特例区域に認定。官民一体の実証を経て、2017年から「丸の内仲通りアーバンテラス」が本格稼働しました。平日11:00–15:00/土日祝11:00–17:00の交通規制時間に、道路へテーブルや椅子、キッチンカーを展開。通りは“座って過ごす”日常風景へと定着します。取り組みは「道路も広場」という新しい文化を20年かけて育てました。

取り組み②:Marunouchi Street Parkで“24時間の公園化”も検証

2019年からは、「Marunouchi Street Park」という社会実験を継続。芝生や屋外ワークスペース、仮設構造物、アート、音楽などを取り入れ、季節ごとに装いを変える“通りの公園”を試してきました。回によっては24時間の交通規制で、都心の道路空間をまるごと滞留・回遊の場に転換。冬はイルミネーションと一体で行幸通りまで広がる年もあります。

これからの仲通り

最新の実験では、ボラード(車止め)撤去で歩車道をシームレス化し、沿道店舗の屋外席や植栽で“緑と道路の一体景観”を検証。猛暑対策として日除けシェードや屋外用エアコンの導入など、快適性のデザインにも踏み込んでいます。都心の道路を“人中心の公共空間”として使いこなす挑戦は、今も進行中です。

まとめ

オフィス・金融街の“シャッター通り”から、誰もが立ち寄れる空間へ。
丸の内仲通りの変遷は、ハード整備×制度活用×社会実験×テナント戦略を重ねることで、都心の通りを“公園のように使う”文化を育ててきた事例です。だからこそ、平日も休日も、人が行き交い、立ち止まり、楽しむ姿が日常になりました。

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